『カズオブログ』管理人のカズオです。今回はホームランド シーズン3、第3話「ダビデの塔(原題:Tower of David)」を振り返っていきます。
この回、初めて見たとき「ブロディ、まじでどうなるんだ…」って、かなりヒリヒリしました。カラカスの廃ビルという閉塞感のある舞台と、精神病院に閉じ込められたキャリー。二人が別々の”塔”に閉じ込められていく構図が、じわじわと刺さってくるエピソードです。
このエピソードはどんな話?
シーズン3第3話「Tower of David」は2013年10月13日にShowtimeで放送されました。脚本はヘンリー・ブロメル&ウィリアム・ブロメル、監督はクラーク・ジョンソンが担当しています。
大きく分けると「ブロディがカラカスの廃ビルで生き延びようとする話」と「キャリーが精神病院で謎の法律事務所からアプローチを受ける話」の2本軸で進みます。派手なアクションはほぼなく、どちらかというと心理戦と閉塞感を丁寧に描いたエピソードです。
- 原題
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Tower of David(ダビデの塔)
- シーズン・話数
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シーズン3 第3話(通算第27話)
- 放送日
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2013年10月13日(Showtime)
- 主な舞台
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カラカス(ベネズエラ)/米国内の精神科病院
配信はU-NEXT・Hulu・Amazon Prime Videoなどで視聴可能です(配信状況は変わることがあるので、最新の配信情報は公式サービスで確認してください)。
物語の流れをざっくり整理
物語は二つの場所を交互に映していきます。まずブロディ側。彼はカナダ国境を越えたあと、何らかのルートでベネズエラのカラカスに流れ着いています。見つかったときにはすでに銃創が2つあり、生死の境をさまよっている状態です。
助けたのは「エル・ニーニョ」と名乗る傭兵グループで、CIAとのコネを持っていると示唆されています。彼らに連れ込まれた先が「ダビデの塔」──工事が途中で放棄された超高層ビルの廃墟で、スラムとして人々が住み着いている場所です。ブロディはそこに匿われますが、「外に出るな」と厳命される。
しかしブロディはどうしても外が気になる。近くのモスクへ逃げ込み、イマームに身を委ねようとするのですが、イマームはブロディの顔を見て警察を呼んでしまいます。傭兵たちが駆けつけて警察官を殺害し、さらにイマームとその妻まで命を奪います。この展開、見ていて「これはブロディにとって一番やってはいけない場所だったのか…」と重くなりますよね。
キャリーへのアプローチ──謎の法律事務所
一方、精神病院に収容されたキャリーのもとに、ポール・フランクリンという弁護士関係者が現れます。「退院させてあげる」という申し出と引き換えに、彼の勤める事務所のパートナーと話してほしいというのです。
キャリーはこれを「CIAを裏切らせようとする工作だ」と直感して断ります。慎重派の私としても、このシーンはかなり疑ってかかりながら見ていました。でも実は──この拒否こそが、後の展開への伏線になっているんですよね。
ブロディの行動の意味を考える
この回でブロディを見ていると、「逃げる」のではなく「信仰に戻ろうとしている」と感じます。モスクへ向かったのも、単純な脱走ではなく、精神的なよりどころを求めての行動です。シーズン1から一貫して、彼にとってイスラムの信仰は「自分が何者であるか」を問い直すためのものでした。
ところが、その行動が直接的に無関係な命を奪う結果を招いてしまう。ブロディは自分のせいで人が死んでいくことへの罪悪感と、「もう逃げられない」という閉塞感が重なって、ヘロインに手を出し始めます。これがこのエピソードで一番重いポイントだと私は思います。
「ダビデの塔」というタイトルには、聖書的な意味合いもあるように感じます。逃げ場のない高い場所に閉じ込められた人間の物語──ブロディの状況をそのまま表した見事なタイトルじゃないでしょうか。
カズオブロディが塔を出た瞬間、もう戻れない気がしてゾクッとした
見終わったあとに気になるポイント
このエピソードを見終えると、いくつかモヤモヤが残るんですよね。整理してみましょう。
キャリーが申し出を断ったのは正解だったの?
結論から言うと、第4話「Game On」でその答えが明かされます。キャリーの精神病院行き自体が、ソールとの共謀による「イランのスパイ網に入り込むための偽装工作」だったことが判明するんです。つまりキャリーは断ることで、作戦が「機能している」ことを証明していたわけですね。
でも、この第3話の段階ではそこまで分からない。だから初見だと「キャリーは本当に追い詰められているのか、演じているのか」がずっと見えない状態が続きます。第3話と第4話はセットで見ると理解が深まります。
傭兵グループとCIAの関係は?
エル・ニーニョたちがCIAのコネを持っているとほのめかされていますが、この時点では詳細が語られていません。「誰がブロディをカラカスまで誘導したのか」「傭兵たちはいったい誰の指示で動いているのか」は、諸説ある点でもあります。詳細はシーズン後半の展開でご確認ください。
もう一度見返したい伏線
このエピソードには、後半への伏線がいくつか埋め込まれています。見返すときに意識してほしいポイントをまとめておきます。
- ブロディがヘロインに手を出す──後半の「復帰作戦」に影響する重要な伏線
- キャリーがフランクリンの申し出を断る──実は作戦通りの行動だったと後で判明
- 傭兵グループのCIAとの関係──誰がブロディを管理しているのかの謎
- イマームとその妻の死──ブロディが「普通の場所に戻れない」ことを示す象徴的な出来事
- 塔に閉じ込められたブロディとキャリーの対比構造
特に「ヘロイン中毒」の描写は、シーズン3後半でブロディが作戦に加わるうえで大きな障害になっていきます。この第3話で「あ、ここが起点だったのか」と気づくと、見返したときの重みが変わりますよ。
見どころ・このエピソードの面白さ
この回、派手な銃撃戦もスパイアクションもほぼありません。でも、じわじわと「どこにも逃げられない」感が積み上がっていく演出が秀逸です。ダミアン・ルイスの表情の演技が特に光っていて、言葉がなくても「ブロディが何を感じているか」が伝わってくる。
モスクでのシーンは、ブロディにとって信仰が「救い」になり得ないことを突きつける残酷な場面です。彼が祈ろうとした場所が、結果的に無関係な人の死につながってしまう。このシーンを見て「ブロディはもう帰れない」と強く感じた人、多いんじゃないでしょうか。
ブロディが出てくるたびにどんどん人が死ぬのに、なぜか憎めないキャラになっていくのがすごい。この回は特にそれを感じた。
30代・男性・海外ドラマファン歴10年以上
ホームランドってつくづく、「善悪がはっきりしない人間」を描くのが上手いドラマだよなと、この回で改めて思いました。
次回エピソードはどうなる?私の予想
第4話「Game On」では、いよいよキャリーの行動の「真意」が明かされます。精神病院での一連の出来事が、実はソールとの共謀による秘密作戦だったと分かる瞬間は、シーズン3の中でも屈指の「そういうことか!」ポイントです。
一方ブロディは、ヘロイン依存が深まりながらもカラカスの廃ビルに閉じ込められたままです。「どうやって作戦に呼び戻されるのか」がシーズン後半の大きな軸になるわけですが、第3話でその「底」を丁寧に描いておくことで、後の展開の重みが全然違ってきます。
第3話は地味に見えて、実はシーズン全体の伏線が凝縮されている回です。「Game On」を見る前にもう一度この回を振り返っておくと、キャリーとブロディそれぞれの「底」がどこにあったのかがよく分かりますよ。続きが気になる人はぜひ第4話へ!








