皆さん、こんにちは!『カズオブログ』管理人のカズオです。
今回は、海外ドラマ「ホームランド」シーズン5・第9話「策略」(原題:The Litvinov Ruse)をじっくり振り返っていきますよ!
このエピソード、私も最初に見たときは「え、そう来る!?」と声が出ちゃいました。諜報戦の醍醐味が凝縮された回で、見終わってもしばらく頭の中でぐるぐると展開が回り続けるんですよね。
このエピソードはどんな話?
シーズン5・第9話「策略」は、2015年11月29日にShowtimeで放送された第57話です。監督はTucker Gates、脚本はショーランナーのAlex Gansaが担当しています。
この回の中心テーマは大きく2つ。アリソンをCIAの裏切り者と断定するための囮作戦と、クインがサリンガスの実験台にされるという絶体絶命の危機です。どちらのストーリーラインも一切息が抜けないまま進んでいくのが、このエピソード最大の特徴だと思います。
Rotten Tomatoesでは批評家評価が100%という、シーズン5の中でも特に評価の高い回です。「タイトなスパイ劇とファーストクラスの演技が揃ったクラシック・ホームランド」という評価はダテじゃないですよ。
物語の流れをざっくり整理
前回(第8話)でアリソンとロシアSVRのつながりを確信したキャリーは、ソールに接触して証拠固めへと動き出します。ただし、CIAからはキャリーもソールも反逆者扱いされているため、組織内では動けない状況です。そこで白羽の矢が立ったのがBND(ドイツ連邦情報局)でした。
作戦の骨格はシンプルです。「ロシアのSVR高官がCIAのベルリン支局の情報を持って亡命しようとしている」という偽情報をアリソンに流し、彼女が焦ってロシア側のハンドラーに連絡を取る瞬間を捕捉するというもの。これが「リトヴィノフの策略(The Litvinov Ruse)」です。
一方、ベルリン市内ではクインがビビたちに捕まったまま。テロリストグループはサリンの実験台としてクインを密室に閉じ込めようとしており、物語はもう一つの緊張の頂点へ向かっていきます。
ソールとアリソン――諜報員として愛人として
このエピソード最大の見どころは、ソールがアリソンの家に「イスラエルへ亡命することにした、最後の別れに来た」と告げて一夜を過ごすシーンです。
アリソンが眠った隙に、ソールはスマートフォンに盗聴ソフトを仕込み、バッグにはGPS付きマイクを潜ませます。Varietyはマンディ・パティンキンの演技を絶賛し、この盗聴シーンの「緊張感のある撮影と音響」を特に評価していました。私もここは何度見ても息を呑みます。
ソールはCIAエージェントとして、かつての愛人を罠にかけることを選んだのです。長年培った諜報員としての判断が、個人的な感情を上回った瞬間ともいえます。それがやるせなく、同時にカッコいい。ホームランドらしいシーンだなと思います。
「リトヴィノフの策略」作戦の全容
翌日、BNDのアストリッドとアドラーがダル・アダルとアリソンを含む会議の場で「SVR高官が亡命を希望しており、CIAベルリン支局が漏れている証拠を持っている」という情報をリークします。これを聞いたアリソンは、内心で激しく焦ったはずです。
会議後、アリソンはすぐに暗号メッセージを送信してコペンハーゲン行きの航空券を予約します。しかしドローンとGPSで追跡していたキャリーたちは、アリソンが空港ではなく別の場所へ向かうのを確認。彼女がたどり着いたのは、ニコラスゼーにあるSVRのセーフハウスでした。出迎えたのはSVRベルリン支局長のイヴァン・クルーピン。これが決定的な証拠となりました。
ソールの命令で即座に逮捕に踏み切るキャリーたち。自分が罠にかかったと悟ったクルーピンはパニックになりますが、アリソンは驚くほど冷静でした。
アリソンの大逆転の言い訳
尋問室でアリソンがダル・アダルに言い放ったセリフが衝撃的でした。「クルーピンは私のアセット(情報提供者)よ。逆じゃない」というものです。
カズオこれはもう面の皮が分厚いとか関係ない、天才的な嘘つきです
つまり「私はロシアから情報を引き出す二重スパイとして動いていた」と逆張りしたわけです。この言い訳が第10話以降にどう響いてくるのか、当時視聴していた方はモヤモヤが最高潮だったんじゃないでしょうか。私はここで一時停止して「どういうこと!?」と声が出てしまいました。
クインとカシム――サリンの密室で何が起きた
もう一方のストーリーラインは、さらにヒリヒリします。テロリストのアジズ博士が「サリンガスの密閉チェンバーを作った、クインで試験する」と宣言する場面から始まります。
鍵を握るのがビビの従弟・カシムという青年です。クインは彼にサリンの実態を伝えるため、2013年のシリア・グータ化学攻撃をネットで調べさせます。その惨状を見たカシムは、無実の人を巻き込む攻撃に加担することへの葛藤を深めていきます。
そしてクインが実験室に連れていかれる直前、カシムはこっそりアトロピン(サリンの影響を抑える解毒薬)を注射してくれました。「たぶん生き延びる」という言葉とともに。……「たぶん」って言葉がまた怖いんですよねえ。エピソードはクインが室内でサリンを浴び、口から泡を吹いてけいれんするシーンで幕を閉じます。
見終わったあとに気になるポイント
このエピソードはスッキリ解決したように見えて、実はいくつかのモヤモヤを残していきます。ファンが気になりやすい部分を整理しておきましょう。
アリソンの「逆スパイ説」は通用するの?
ダル・アダルがアリソンの言い訳をどこまで信じているのか、この時点では非常に曖昧です。ダル・アダル自身もCIAの陰の実力者として謎が多い人物なので、「信じた振りをしているだけでは?」と疑いたくなります。このあたりは第10話以降の伏線になっています。
クインは助かるの?
第9話ラストのサリンガスのシーンは、シーズン5の中でも特にショッキングな場面のひとつです。カシムが注射したアトロピンが効いているかどうか、次回まで全くわかりません。あらすじだけで判断しないでほしいのですが、クインの生死は第10話「新たな常識」の重要テーマになっています。
BNDはなぜCIAに協力した?
アリソンが10年以上ロシアに情報を流していたなら、ダメージを受けるのはアメリカだけでなくドイツも同様です。自分たちの諜報情報も筒抜けだったかもしれない、という危機感があったからこそアドラーは動いたわけです。ここが「CIA対ドイツBND」ではなく、両者が利害一致で動く点がリアルで面白いんですよね。
もう一度見返したい伏線と見どころ
このエピソードで張られた伏線を整理しておくと、残り3話の見方が変わります。
- アリソンの「クルーピンは私のアセット」発言の行方
- カシムの行動がビビたちにバレるかどうか
- クインのアトロピン効果と生存の可能性
- ダル・アダルがアリソンをどう扱うか
- キャリーとソールが正式にCIAに復帰できるか
特に「ダル・アダルは全部わかっていてアリソンの嘘を泳がせているのでは?」という疑惑は、見返すとダル・アダルの表情がやけに意味深に見えてくるので、ぜひ確認してみてください。
エピソード基本情報まとめ
このエピソードの基本データはこちらです。配信で探す際の参考にしてみてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| シーズン・話数 | シーズン5・第9話(全体第57話) |
| 原題 | The Litvinov Ruse |
| 日本語タイトル | 策略 |
| 初放送 | 2015年11月29日(Showtime) |
| 監督 | Tucker Gates |
| 脚本 | Alex Gansa |
| 批評家評価 | Rotten Tomatoes 100% |
| 日本配信 | テラサ、Apple TV+など |
配信サービスによっては字幕版・吹替版が選べるので、吹替でもう一度見直すと細かいセリフのニュアンスが新鮮に感じられますよ。
次回はどうなる?私の予想
第10話「新たな常識(New Normal)」では、まずクインの状態が焦点になるはずです。サリンを浴びてけいれんするシーンで終わったわけですから、これを引き延ばすとは考えにくい。カシムのアトロピンが効いているかどうか、そしてクインが生き延びたとして次にどう動けるのかが気になります。
アリソン側では、「クルーピンは私のアセット」という嘘がどこまで通用するかが見どころです。ダル・アダルが全てを知った上で動いているとすれば、アリソンの嘘はいずれ完全に崩れます。逆に彼が嘘を信じていたなら、キャリーとソールがもう一手打つ必要が出てきます。
個人的には、第9話で一番印象的だったのはカシムという脇役の青年です。理念と現実の間で揺れ、リスクを冒してクインを助けようとした彼の行動が、テロ組織の中の「人間」を描いていると感じました。慎重派の私としては、残り3話でカシムがどこまで関わってくるのかも見逃せないポイントです。ホームランドはこういう脇役の動かし方がうまいんですよね。続きが本当に気になります!








