『カズオブログ』管理人のカズオです。今回はホームランド シーズン4 第12話、通称「4-12」のネタバレ解説をお届けします!
シーズン4のフィナーレにあたるこのエピソード、原題は「Long Time Coming」。2014年12月21日にShowtimeで放送されました。
パキスタンでの激動が終わり、ようやくアメリカに戻ってきたキャリーたち。でも「静かなエピソード」と思って油断してたら、終盤にかけてゾクッとする展開が待ってました。見終えたあと、しばらく頭から離れなかったな〜、というのが私の正直な感想です。
このエピソードはどんな話?
シーズン4を通じて描かれたパキスタンでの作戦が一応の決着を迎え、舞台は一転してワシントン近郊の”日常”に戻ります。
父フランクの葬儀、疎遠だった母エレンとの再会、クインとキャリーのキス……アクションよりも感情が動くエピソードです。でもその裏で、ダル・アダールとハッカニの「秘密取引」という爆弾が静かに転がっている。静かな画面の中に、次のシーズンへの火種が仕込まれている回なんですよね。
批評サイトRotten Tomatoesでは批評家から100%の支持を受けた、シーズン4の有終の美を飾る1話です。
物語の流れをざっくり整理
大きな流れを整理すると、このエピソードは「感情の処理」と「新たな陰謀の始まり」が並走する構成になっています。
まずキャリーが父の葬儀で娘のフラニーと向き合い、自分が母になる覚悟を語る場面がある。そこにクインが姿を現す。パキスタンでずっと行方不明だったクインが、ドイツ情報部の協力でどうにか帰国していたんですね。
一方でソールのサイドラインでは、ダル・アダールが「ハッカニをキルリストから外す代わりに、テロリストをアフガンに匿わないという取引をした」という衝撃の事実を明かします。ロックハートの辞任が決まりつつある中で、ソールをCIA長官候補に据えようという動きもここで動き始めます。
クインとキャリー──告白の行方と手紙の意味
このエピソードで一番「ヒリヒリした」のは、やっぱりクインとキャリーの関係です。
葬儀後の受付で、ふたりはキスをします。でもキャリーはすぐに引いてしまう。「私は双極性障害がある。絶対にうまくいかない。私はどうせ台無しにする」と。このセリフ、刺さりましたよね。クインはそれでも「一緒に逃げ出そう、CIAを辞めてふたりで」と言う。本気の告白です。
でもキャリーは「考えておく」と保留にしたまま、母エレンを探しにミズーリへ向かってしまいます。クインはキャリーの返事を「断りだ」と判断し、シリアでのIS幹部暗殺ミッションを単独で引き受けてしまう。自分宛の「万が一の手紙」をキャリーへの封筒に託して──。キャリーが気づいたときにはもう遅かったんです。
カズオクインが手紙を書くシーン、泣きそうになったのは私だけじゃないはず
ダル・アダールの取引とソールの苦悩
もう一本の軸は、ダル・アダールとハッカニの秘密取引です。前回のエピソードで「なぜダル・アダールがハッカニの車に乗っていたのか?」という謎が残っていましたが、ここで答えが出ます。
取引の内容は「ハッカニが今後アフガニスタンでテロリストを匿わない」という約束と引き換えに「CIAのキルリストからハッカニを外す」というもの。ダル・アダールいわく「すべての選択が道徳的に明快なわけじゃない」。なかなか刺さるセリフです。
問題はソールがそれを知っていた、という事実。キャリーはダル・アダールに詰め寄った際、「ソールは絶対にこんな取引を認めない」と言い切るのですが……振り返ると外のデッキにソールがいた。ソールの目がすべてを語っていました。キャリーは何も言わずに去る。あの静寂が、逆に怖かったですね。
キャリーと母エレンの再会──家族という伏線
シーズン4を通じてほぼ触れられてこなかったテーマが、このエピソードで回収されます。15年間姿を消していた母エレンとの対面です。
キャリーはずっと「父の双極性障害のせいで家庭が壊れた」と信じていた。でも母エレンの口から出たのは別の真実でした。エレン自身が繰り返し不倫をしており、別の男性の子を妊娠したことで家を出ることを決めたと言う。つまり、家族崩壊の責任は父だけじゃなかった。
キャリーが自分の双極性障害や「人を不幸にする」という自己認識の根っこには、この家庭環境がある。クインへの返事を先延ばしにしたのも、ここにつながっているのかもしれません。
見終わったあとに気になるポイント
このエピソード、見終えると「あれ、どういうこと?」という疑問がいくつか残ります。整理しておきましょう。
ハッカニとの取引、ソールは賛成していたの?
ダル・アダールがソールをCIA長官候補に推した背景には、「ソールを懐柔した」という側面があったのかもしれません。ただ本編では、ソールが積極的に賛同したのか、黙認したのかは明確に描かれていません。ソールがどこまで関与していたかは諸説あり、シーズン5でもこの関係が引き続き問われていきます。
クインの手紙はキャリーに届くの?
クインがシリアへ向かう前に残した手紙。中身は本編では明かされませんが、シーズン5以降の展開に絡んでくる重要なアイテムです。「なぜ手紙を残したのか」を考えながら次のシーズンを見ると、また違った感情が生まれてきますよ。
このエピソードの見どころ・名場面
感情的な見どころをまとめると、こんな感じです。
- 葬儀でのキャリーとクインの再会・キスシーン
- クインが「一緒にCIAを辞めよう」と告白する場面
- ダル・アダールが取引の全容をソールに告げる対話
- キャリーが母エレンに「なぜ子どもたちを捨てたの?」と問い詰める場面
- ソールの存在に気づいたキャリーが無言で立ち去るラストシーン
銃撃戦や爆発はほぼゼロ。それでも静かな緊張感が最後まで続く、ホームランドらしい1話です。
シーズン4の伏線を振り返る
このエピソードは、シーズン4全体の伏線をきれいに回収している回でもあります。
パキスタン大使館を占拠したハッカニが「なぜ野放しになったのか」「ダル・アダールが現場に現れた理由」、そして「キャリーが双極性障害を抱えながら人間関係に踏み込めない理由」──これらがすべてこのエピソードで答え合わせされます。慎重派の私は2周目で見直してみたんですが、序盤からの積み重ねが「ああ、ここにつながってたんだ」ってなって、スッキリしましたよ。
また、ロックハートの辞任とソールのカムバック候補という政治的な流れも、シーズン5の組織図を読み解くうえで重要な布石になっています。
次回はどうなる?シーズン5への予想
シーズン4はここで幕を閉じますが、残された問いがいくつもあります。
クインはシリアでのミッションから無事に戻れるのか。キャリーはクインの手紙を読んで何を思うのか。そしてソールとダル・アダールの「取引」は、CIA内部でどう処理されるのか。ハッカニとの約束がどこまで守られるのかも、まだ信用できません。
シーズン5では舞台がベルリンに移り、キャリーはCIAを離れた立場で登場します。ソールとの関係も新局面を迎えます。「Long Time Coming」という原題通り、いろんなものが”やっと来た”このエピソード──だからこそ、次がどこへ向かうのか、続きが気になって仕方ないんですよね。皆さんも是非シーズン5に突入してみてください!








