こんにちは、『カズオブログ』管理人のカズオです。今回はホームランド シーズン1、第11話「The Vest(信念と覚悟)」を振り返ります。
このエピソード、最初に見たとき私はかなりヒリヒリしました。ブロディの「普通の家族旅行」とキャリーの躁状態が同時進行で描かれて、どっちも目が離せないんですよね。
このエピソードはどんな話?
原題は「The Vest(ベスト)」。第10話のファラガット広場爆破テロの直後から始まります。爆発に巻き込まれたキャリーは入院し、1週間後にソールが迎えに行くと、もはや別人のように躁状態になっていました。
一方ブロディは、議員選挙キャンペーン開始前の”最後の家族旅行”としてゲティスバーグへ向かいます。観光の裏では、仕立て屋に変装した工作員から自爆ベストを受け取るという衝撃的な行動に出ます。
そしてエピソードの終盤、ブロディの密告によってキャリーはCIAをクビになります。最終話「Marine One」の直前にこれだけの事件が重なる、シーズン1でも指折りの密度を持った回です。
物語の流れをざっくり整理
大きく分けると、このエピソードは3本の線が並走しています。整理するとこんな感じです。
- キャリー:入院→躁状態→ソールと自宅で真相に近づく→解雇
- ブロディ:家族とゲティスバーグ観光→自爆ベストを受け取る→帰宅後ダナに荷物を触られそうになる
- ソール:キャリーの混乱した資料を整理→アブ・ナジールのタイムラインを完成させる
この3本が交差する瞬間、いくつものゾクッとする場面が生まれています。ストーリーの”ギア”が最終話へ向けて一気に上がる回だと思いませんか?
ブロディの”覚悟”をどう見るか
ゲティスバーグのシーンは本当にゾクッとしました。仕立て屋(工作員のバセル)が待つ洋品店の裏でブロディは自爆ベストを試着し、「爆発で首はきれいに切断されるのか」と冷静に質問します。アラビア語でのやり取りも含め、Damian Lewisの演技が圧倒的でした。
観光中は子どもたちに南北戦争の英雄の話をしていたブロディが、その直後にこれをやっているわけです。家族への愛と作戦への覚悟が同時に存在するという、このキャラクターの最大の矛盾がここに凝縮されています。
帰宅後、娘のダナが荷物に触れそうになるシーンも忘れられません。ブロディは「ジェシカへのプレゼントだ」と嘘をつきます。家族に本当のことは何一つ言えない状況が、静かに積み重なっていくんですよね。
キャリーの躁状態とソールの気づき
このエピソードのもう一つの軸はキャリーの双極性障害です。爆発のトラウマが引き金になり、重度の躁状態に陥ったキャリーは「グリーンのペンが必要」と叫び続けています。最初は見ていてつらくなるくらいの混乱ぶりです。
カズオこれ見た瞬間、キャリー大丈夫?って声に出ちゃいました
でも、ソールが一晩かけてその”混沌”を整理すると、なんとアブ・ナジールの活動タイムラインが浮かび上がります。躁状態のキャリーが色分けで残していた資料が、実は正確な分析だったと分かる瞬間は、見ていて「そういうことか!」となりませんでした?
Mandy Patinkinが演じるソールの”静かな驚き”も見どころです。大騒ぎせず、ただじっとタイムラインを眺める表情に、すべての重さが乗っていました。
見終わったあとに気になるポイント
エピソードを見終えると、いくつかモヤモヤが残りますよね。ここで整理してみます。
アブ・ナジールの「沈黙期間」は何を意味するの?
キャリーとソールが注目した「アブ・ナジールが何もしていなかった期間」は、実はイッサの死と重なっています。ブロディが捕虜時代に親しんだ少年・イッサはアブ・ナジールの息子で、米軍の誤爆で亡くなりました。イッサの死がブロディを”取り込んだ”鍵であることを、この段階のキャリーとソールはまだ知りません。視聴者だけが「あの空白の意味はそれだったのか」と感じられる構造になっています。
ブロディはなぜキャリーを密告したの?
ブロディはキャリーからの電話で「アブ・ナジールの沈黙期間について話したい」と言われ、いったんは「行く」と答えます。でも実際に動いたのは自分を守る側で、エステスにキャリーとの不倫と”監視・嫌がらせ”を告発しました。躁状態のキャリーが証拠を持っていることに気づいていた可能性は十分あります。この密告が、キャリーの解雇という最悪の結末につながっていくんですよね。
このエピソードで張られた伏線
第11話は「伏線の宝庫」と言っていい回です。最終話「Marine One」を見た後に見返すと、細かいところがいろいろ引っかかります。
- ダナのカメラ映像
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戦場跡でぼーっと立ち尽くす父の姿。「何かが違う」と感じさせる重要な伏線
- アラビア語の誓い
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ベストを試着しながら「アッラーの他に神はなし」と呟くブロディの信仰の深さ
- ソールのタイムライン
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色分けして組み上げた資料が、最終話のソールの行動に直結していく
特にダナのカメラ映像は、見ているこちらにとっては「知っているから怖い」シーンです。ダナ自身はまだ父の正体を知らないからこそ、余計にヒリヒリするんですよね。
放送・配信情報と基本データ
基本情報を確認しておきたい方のために整理しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | The Vest |
| シーズン・話数 | Season 1 / Episode 11 |
| 初回放送 | 2011年12月11日(Showtime) |
| 日本語タイトル | 信念と覚悟 |
| 国内配信 | TELASA、Netflix、Disney+など |
| 脚本 | Meredith Stiehm / Chip Johannessen |
| 監督 | Clark Johnson |
Claire Danesはこのエピソードを提出作として第64回プライムタイム・エミー賞ドラマ部門主演女優賞を受賞しています。それだけキャリーの演技が突出していた回です。
次回「Marine One」はどうなる?私の予想
第11話でキャリーはCIAを解雇され、ソールは一人で真相に近づいています。ブロディは自爆ベストを手に入れ、議員キャンペーンに乗り出します。最終話「Marine One」のタイトルは、副大統領(ウォルデン)が乗るヘリのコールサインを指しているとも言われます。
ブロディの作戦実行の場が国防総省か国務省か、詳細は本編で確認していただきたいのですが、第10・11話で積み上げてきた緊張が一気に解放されるのが最終話です。キャリーなしでソールはどう動くのか、そしてブロディは本当に引き金を引くのか。慎重派の私としては、見る前にもう一度第10話から見直したくなりました♪
ホームランドって、「誰が正しくて誰が間違っているのか」が最後まで分からないのが魅力ですよね。第11話はその不確かさが最高潮に達する一歩手前。見終えた後の「次はどうなるんだ!」という感覚は、シーズン1の中でもトップクラスだと思います。ぜひ最終話と合わせて見返してみてください。










