『カズオブログ』管理人のカズオです。ホームランド シーズン2第7話「The Clearing(空き地)」、見ましたか?
今回は派手なアクションよりも、キャラクターの感情と判断が重なる回でした。見終わったあとに「うーん、これはモヤモヤするな」と感じた方も多いんじゃないでしょうか。私もそうでした。
今回はそのモヤモヤを、できるだけスッキリ整理していきますよ。
このエピソードはどんな話?
シーズン2第7話「The Clearing」は、2012年11月11日にShowtimeで放送されました。脚本はエグゼクティブプロデューサーのメレディス・スティームが担当した、シリーズ通算19話目のエピソードです。
前回の第6話「A Gettysburg Address」でCIAチームが武装勢力の待ち伏せにあった余波が残る中、今回はブロディ一家の政治資金パーティー、ソールとアイリーンの面会、そしてキャリーとブロディの清算できない感情が交差していきます。
エピソード情報をざっと確認しておくと、こんな感じです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題 | The Clearing |
| シーズン/話数 | シーズン2・第7話(通算第19話) |
| 放送日 | 2012年11月11日(Showtime) |
| 脚本 | メレディス・スティーム |
| 監督 | ジョン・ダール |
| 配信(日本) | Amazon Prime Video、U-NEXT ほか |
「The Clearing(空き地)」というタイトルが意味深で、私はずっと頭に残っています。キャリーとブロディが屋敷裏の空き地で向き合う場面だけでなく、それぞれのキャラクターが「逃げ場のない場所」に追い詰められていることを象徴しているような気がしました。
物語の流れをざっくり整理
今回は3つの場所で物語が同時に動きます。整理しておくと後半がかなりスッキリします。
- バージニアの馬牧場:ブロディ一家の政治資金パーティー
- 最高警備刑務所:ソールとアイリーンの面会
- 警察署前:キャリーがダナとブロディを止める
朝のジョギング中に、ロヤ・ハマドがブロディに接触するところから話は始まります。ゲティスバーグの待ち伏せで仲間を失った側からの圧力で、「お前の役割はこれまで以上に重要だ」と告げられるシーンです。
パーティーでは、支持者のレックス・ヘニングがウォルデン副大統領とブロディの選挙チケットを正式に支持すると発表。ブロディはますます政治の中枢へ引き込まれていきます。その裏で、ダナとフィン(演:ティモシー・シャラメ)はひき逃げの告白をめぐって激しく衝突し、ダナは公衆の前で「私たちは人を殺した」と口にしてしまいます。
そしてソールのパートが、この回のクライマックスです。収監中のテロリスト・アイリーンから情報を引き出すために接見するソールですが、彼女は自分の「最後の願い」として窓のある独居房への移動を要求します。ソールが弁護士総長にまで掛け合って約束を果たした直後、アイリーンは提供した情報がデタラメだったことが判明し、ソールが駆けつけると、彼女は貸し与えた眼鏡の破片で喉を切って死んでいました。
ソールの涙が語るもの
このエピソードで一番ゾクッとしたのは、アイリーンの死の場面でソールが泣き崩れるシーンでした。マンディ・パティンキンの演技は本当に圧倒的で、見ているこちらも胸に来ます。
カズオ感情が自分の弱点になった、とソールが認める台詞はヒリヒリしました
後でソールはクインに「自分の感情が彼女に利用された」と語ります。ナジルがブロディをつかむために愛情と信頼を使ったように、ソールもアイリーンに対して「Good Cop」であり続けた。その誠実さが逆に致命的な隙になってしまうという、ホームランドが繰り返し描く「誠意が武器になる」という皮肉が今回もくっきり出ていました。
アイリーンは最初から死ぬつもりで、サングラスの貸し出しをソールへの同情心から引き出した、というのが後から振り返ると怖い。「最後に窓からの景色が見たい」という願いも、彼女なりの「最期の準備」だったわけです。
キャリーの判断をどう見るか
今回もっとも議論になりそうなのが、キャリーがブロディとダナを警察署前で止めるシーンです。ダナはひき逃げを告白しようとしていた。ブロディも娘の意思を尊重して連れて来ていた。それを「作戦上の理由」でキャリーが強引に押さえつける。
「ウォルデンとの関係が崩れれば、ナジルへの接触ルートが消える」というキャリーの理屈は理解できます。でも、ダナに「お父さんは選挙のことしか考えてない」と思わせてしまう結果になった。あらすじだけで判断すると見落としやすいのが、このダナへの影響です。ダナが父親への信頼を失い始める、その一歩がここにあります。
さらに、このシーンでキャリーはダナに自分から名乗っています。ブロディは以前「キャリーはCIAを辞めた」とジェシカに嘘をついていたので、ダナがジェシカに「あの人また見た」と言いかねない状況を作ってしまっています。慎重派の私としては「それ大丈夫なの?」とハラハラしました。
空き地でのキスが意味すること
パーティー会場の裏手、文字通りの「空き地(Clearing)」でキャリーとブロディが向き合うシーンは今回の山場のひとつです。ブロディは「自分が偽物だと分かっている」「お前に使われていると分かっている」と言いながら、それでもキャリーにキスする。
この関係性は純粋なロマンスではないし、純粋な任務でもない。お互いが相手に何かを依存しながら、それを認めることもできない。ブロディの「でもお前といると調子がいい(feel good)」という言葉が、この二人の歪んだ関係をぜんぶ説明しているような気がします。
もう一度見返したい伏線ポイント
今回のエピソードには、後の展開を読む上で気になる伏線がいくつか散りばめられています。
- ロヤの「お前の役割はより重要になった」
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ゲティスバーグ後、ナジル側の計画が動き始めている証拠
- レックスの「ブロディ大統領」発言
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ウォルデン陣営内での権力構造が変化しつつある伏線
- マイクの疑惑継続
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トム・ウォーカー殺害への関与、キャリーに牽制されても諦めない姿勢
- ダナの反発
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家族の亀裂がブロディの二重生活を崩す可能性を示唆
慎重派の私は、ここでダナがどう動くかが後半シーズンのカギになると感じています。父親への不信感がこれほど強くなると、どこかで何かをやらかすか、あるいは誰かに言いたいことをぶつけるか、それが後半の火種になりそうです。
見終わったあとに気になるポイント
このエピソードを見終えたとき、「CIAはナジルの次の手を何も知らない」という状態に戻ってしまったという事実が、かなり重くのしかかります。アイリーンの情報は偽物で、ゲティスバーグの捜査も停滞。ブロディがロヤと連絡を取り続けていることだけが唯一の手がかりという状況です。
ブロディの「これは違う」という叫びはどこへ向かう?
キャリーに向かって「This is not okay! None of this is fucking OK!」とブロディが怒鳴るシーンは、このシーズンでも印象的な場面のひとつです。ダナのために動こうとした瞬間に、また作戦に縛られた。ブロディの中で「父親」と「二重スパイ」の矛盾がいよいよ限界に近づいている感じがします。
キャリーの感情管理は本当に大丈夫なのか?
キャリーの双極性障害については、ここ数話でほとんど描かれていません。任務への集中と、ブロディへの感情的な依存が重なっているこのタイミングで、彼女の「安定」が少し怖くも感じます。ソールが「感情が弱点になる」と実感した直後のエピソードだからこそ、キャリーが同じ罠に落ちかけていることは見逃せないポイントです。
次回はどうなる?私の予想
第8話以降、ロヤからの次の指示がブロディにどんな形で届くのか、それが最大の注目点だと思います。CIAが情報ゼロに近い状態で、ナジル側は着々と動いている。この非対称な状況がどこで爆発するか、ハラハラしながら待っています。
ダナの家出(第7話ラストで走り去る)が短期的にどんな影響を家族に与えるのかも見どころです。ジェシカとブロディの間の亀裂が広がれば、ブロディの行動にもブレが生じる可能性があります。
ホームランドって、一話一話が「次の手を打つ前の沈黙」みたいな回があって、今回の第7話はまさにそれでした。嵐の前の静けさ、とでも言うんでしょうか。この静けさが続くほど、次の展開への期待がじわじわ高まっていくんですよね。第8話「I’ll Fly Away」が実質的な後半戦の幕開けになると感じています。ぜひ続きも一緒に追いかけましょう!








